動物占いというものが流行った時期があった…。個性心理学という名称で呼ばれることもある。
その性格分類の解説の中で、「太陽グループ」「地球グループ」「月グループ」という3分類があった。3分類の特徴の一つに、
「太陽グループ」=ムラがある
「地球グループ」=ムリをする
「月グループ」=ムダが多い
というものがある。動物占いの科学的信ぴょう性は一旦脇において、このムリ・ムダ・ムラの切り口は面白いと感じたのがこの記事を書こうと思ったきっかけである……。
参考文献はこちら↓
☆☆☆ここまでは前置きです☆☆☆
第7回は『ムダを減らすためのムダ』
「道に落ちている一円玉を拾うコストは一円以上だから拾わない方がいい」
とか
「一円玉を作るのに、一円以上のコストがかかっている」
なんて話がある。今日はそんな話から始める……。何かをやるには必ずコストがかかる。それは、「ムダを省く」「コスト削減」をやる時も同様だ。
……
あなたの職場、
「コピー用紙の裏紙、使ってますか?」
それは地球環境の為だろうか?コスト削減のためだろうか?スタッフ教育の一環だろうか?……。
目的はいろいろあるだろうが、多くの会社は「コスト削減」あるいは「コスト意識の醸成」の為に使っていると思う。
ここで、素朴な疑問、
「コピー用紙の裏紙を使うことが、コスト削減やコスト意識の醸成の役にたっているのか?」
というのが浮かんでくる。あなたはどう思うだろうか?
1.裏紙を使うコストを考える
裏紙1枚を使って削減できるコストは、新しい用紙1枚分。これは多分そうだ。で裏紙を使う為のコストには、
・裏紙をストックする場所。
・使うときに裏紙か新しい用紙かを選択する時間。
・裏紙を使うためのルール(使ってもいい裏紙とシュレッダーにかける裏紙の選別など)
・裏紙をメモ用紙として適度な大きさにカットする作業時間(これは会社にもよるだろうが)
などなど……少なくとも
『作業や管理するための人件費』
が裏紙を使う為には余計にかかるようになる。新しい用紙を使うだけなら、選別したりルールを決めたり、裏紙をストックしておく必要などない。
仮に裏紙を使用するために、時給1000円のスタッフが週3回一日30分だけ作業をしたとしよう。
そうすると年間に7万円強の「人件費」がかかることになる。
『裏紙を使用するために、7万円/円以上の人件費が必要』
だともいえる。さて、この7万円。A4のコピー用紙なら、どのくらいの枚数になるか?仮に500枚250円だとすると、14万枚となる。つまり、
『年間に14万枚以上の新しいA4用紙を使わずに済むなら、コストは削減できている』
ということになる。週1回一日30分だけだとしても、4万枚以上削減できないとコスト削減の効果はないという計算になる…。あなたの会社はどうだろうか?そもそも自社が年間どれくらいの用紙を使うか、知っている人は案外少ない……。
※計算はあくまでも例である。
2.コスト意識の醸成を考える
裏紙を使うことの意義を説明しているだろうか?あるいは説明されたことがあるだろうか?
「裏紙を使う」ルールだけを説明していないだろうか?説明されていないだろうか?
「裏紙を使うことになっているから使う」
という状況で、コスト意識が醸成されるだろうか?
『コスト意識を醸成するためのコスト』
をかける必要があるのだが、それをかけている会社がどれくらいあるだろうか?……
裏紙を使うというのは、あくまでも例である。
『ムダを減らすためのムダ(コスト)』
も意識する必要があるようだ……。
最後に断っておくが、今回の記事で「コスト削減」、「裏紙を使うこと」を否定しているわけではない。あくまでも、「裏紙を使うにもコストがかかる」ということを言いたいだけだ。なお、文章内の計算はあくまでも試算であり、その通りのコストがかかるということではない。
今日はここまで。文責 江口
この記事へのコメント
62
本人です。カウント用
コメントを書く