豊中 訪問看護は「あったかリハビリ」へ

リハビリって・・・葛藤。

 私が担当している利用者さまで、状態が安定したため訪問リハビリ週2回→週1回へ減らせた方がいます。
 紆余曲折あり、現在に至ったわけですが、印象深い出来事がありましたので書かせて頂きます。

 自宅で足を骨折され手術・リハビリ入院。退院後、訪問リハビリ・訪問介護のご利用が開始になりました。
元々、趣味活動への意欲が大変高く、実年齢より随分お若い印象の方でした。
 ところが、訪問リハビリ利用の段取りに伺った際に、数日後のクラス会への参加希望の相談がありました。

 一同・・(沈黙)・・。
 ご家族は「何言ってるの!?」と。
 私も驚きを隠せませんでした。
 
 まだ患部の痛みも残り、あまり無理ができない状態でしたし、ご家族の心配もあり断念して頂きましたが、ご本人の大変残念そうな表情は今でも思い返されます。

 そこからは、訪問リハビリ時に指導(相談)を繰り返す日々でした。
  
 ご本人は“早く、自由に外出したい!! ”
 ご家族は“心配だから、自宅療養していて欲しい・・・。”

 療法士としては、過用で痛みの再発リスクもあったので、ある程度自宅療養の期間を要すると判断していましたが、心情としては「あれだけ外出したいって仰っているし、リハビリテーションの基本となる生活の質の向上を考えると、ご本人の好きなようにさせてあげてもいいんじゃないか?」という葛藤が常にありました。

 そんなご本人の気持ちと療法士として判断の葛藤が続く中、リハビリは順調に進んで行きました。しかし、もう少しで外出許可も出せそうな時期に差し掛かったところ、激しい腰痛に襲われて動けなくなったと連絡がありました。

 環境設定や状況把握のため訪問すると、ご本人はベッドで悲しそうに涙を流されていました。どうやら、無理をして痛めたようで、そのことを大変悔いておられました。みんなの言うことをちゃんと聞いていればよかった・・・と。ご本人の気持ちが痛いくらい伝わってきました。

 今度こそしっかり養生しながら、リハビリを進めていきましょう!!とお互いの決意を確認しました。

 少しずつ自由度をつけていく方が安全という判断のもと、自身で“安全に生活するための安静と活動の見極め” ができるように関わっていきました。我慢強く指導内容を聞いてくださるようになり、そこからは、(ほとんど)無理をすることなく、また、本人の元々のバイタリティーも手伝い順調に回復していきました。


 私の訪問の最終日に、こんなことを仰っていました。

『私、元気になったって言われて嬉しかったけど、囲碁も上手くなったって言われてもっと嬉しかった。』

 私は???と思いました。囲碁とリハビリがどう関係あるのかなぁ、と。
 話を聞いていくと、物事を落ち着いて考えられるようになったという意味でした。リハビリで何度も注意点の指導を受ける中で身に付いていった、という言葉に二人で大笑いをしました。葛藤の中、ご本人の辛さ、不自由さも感じる中、この人に関われて良かった、報われた!!と思いました。

 Mさん、まだまだ羽を伸ばしきらないようにしてくださいね。
 とりあえず、半分卒業おめでとうございます!!